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第19回 全国小・中筝曲コンクール in 宇部 ~今年は中学生の部が充実~ [コンクール情報]

本日は去る8月に行われた第19回全国小・中筝曲コンクールの講評をお届けします。
将来の筝曲界を担う若者達の白熱した演奏のもようをうかがい知る事が出来ます。
是非、ご一読ください。

【第19回 全国小・中筝曲コンクール in 宇部】 

宇部市主催のコンクールも19回を迎え、8月23日(日)宇部ルネッサンスホールにて28組の小学生・中学生の精鋭によって盛大に開催されました。
ここ2・3年のコンクールに参加した天才少年少女の話題が大きな波紋を広げたが「、その後彼等がこのコンクールに挑戦するために、ものすごい努力をしていた事を知りました。
もともと天才など居るはずはなく、彼等のコンクールに挑戦すると云う強い決意と猛烈な練習を行って来たからの結果でした。
その中の一人は学校が休みの日には12時間練習していたとの噂を聞きました。
彼等は無理に練習したのでは無く、楽しんで練習したと思います。
心に描いた曲のイメージが練習すればする程、美しく輝きだすのが楽しくて、嬉しくて長時間琴の前に座っているはずです。
音楽は楽しいのが本質です。
本当に毎日毎日音楽を楽しんでいる人たちを天才と呼んでいるにすぎません。
 さて小学校の部では「ながれ」を弾いた、山本夏子さんが抜群の高得点で最優秀賞として選ばれた。
充分に弾き込まれた事を示す、音の張りと音色の美しさには輝くものがあり、メロディーを歌う心と表現力に非凡なものを感じる。
来年もまた別の曲で聞きたい人である。
続いて宇部市長賞に選ばれたのは「汽車ごっこ」の久家慶子さんで、日頃の練習量の豊富さから作り出されるタッチの良さには秀逸なものがあり、音色の輝きも良いものが有ったが、「汽車ごっこ」の音楽的美しさを、どの様に感じて、どのように表現したいと思ったか、と云う曲の理解力が不足している点で減点となった。
次の宇部市長賞を受賞した「さくら」の中野恵李那さんはとてもニュアンスの良い爪音と表現力を示してくれたが、この方も、曲の良さを表現する力が弱い点で3位となってしまった。
優秀賞からは外れ、優良賞となった「夜の大工さん」を演奏した麻井亮佑君は未だ技術的には未熟ながら、全身で音楽を表現しようとする方向が良い。
音色に光るものを感じる。
次回が楽しみである。
 次は「中学生の部」であるが、最優秀賞は「手事」の苧玉侑花さんと「みだれ」の脇坂明日香さんの二人の争いとなった。
宮城の古典的美意識のエッセンスと言われる「手事」と古典の名曲「みだれ」はどちらも中学生には高度な演奏技術と表現力を要求される曲である。
演奏された「手事」は2楽章「組歌風」から3楽章「輪舌」へとドラマチックな展開をする箇所である。
正に表現センスと高度な技術が求められる曲である。
一方「みだれ」は重厚で段ごとに変化する繊細な感覚と表現力を求められる曲である。
「手事」で表現されたセンスと切れか。
あるいは「みだれ」の抑制された品の良い演奏か。
実に優劣を決めがたい2曲であったが、最優秀賞は「手事」の苧玉侑花さんに決定した。
宇部市長賞には「みだれ」の脇坂明日香さんへ。
3位の宇部市教育長賞は「夜光虫と人魚の唄」を演奏した佐藤美由樹さんが、そのユニークな表現力の大きさで受賞した。
最後に天才少年・少女のニュース。
今回は2年連続、最優秀受賞者による招待演奏があった。
金子展寛君は二十五絃で「華やぎ」を演奏し新しい美意識への旅立ちを聞かせてくれ、佐竹真生子さんは自作「茜色の雪」を披露した。
華麗で美しいメロディアスな作品を聞きながら、未来の本格的作曲家の誕生を大いに予感したのであった。

審査員 坂本正彦


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